Amezariz Blog

アイドルプロジェクト「アメザリズ」の公式ブログです。

恋愛感情って何だよ(哲学)

今日も元気におかわり無料、どうもおにぎり(光)です。恋人いない歴が年齢を追い越しそうな勢い。熾烈なデッドヒートの勝者が気になるところですね。

はじめに

 さて、恋だの愛だのといえば、以前書いた「アイドルって何だよ(哲学)」(以下、「アイ何」と呼ぶ。)では、アイドルが応援されるのはファンの恋愛感情ゆえであるとのイメージについてお話しました。いわゆる「疑似恋愛」の関係としてアイドルとファンの関係が想定されがちってことだけ押さえてもらえればOKです。

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 しかし、そもそも愛や恋なんてのは感情なのでしょうか。そして感情でないとしたら、一体何なのでしょうか。本記事では、これらについて(ちょっとだけ)考えます。

恋愛「感情」?

感情って何だよ

 恋愛が感情であるかどうかを考えるためには、感情とは何かがわかっていなければなりません。困りましたね。悲しくなってきた。……なんて冗談はさておき、感情の具体的態様(「喜怒哀楽」とか)には、それぞれに対応した条件が存在し、かつそれは万人に一定程度共有されたものです。

 たとえば、怒りは自他に不利益をもたらされること、またはそのおそれによって引き起こされる生理的反応ですし、喜びは「不利益」部分を「利益」に読み替えたものです。すなわち、類型化可能な条件の下、その条件の具備を原因とする、結果としての生理的反応のことを「感情」は指すといえるでしょう。

恋愛は感情か?

 つまり、原因が外にあり、その原因(の認識)によって自動的に引き起こされてしまう特定の生理的反応を感情と呼ぶ。ならば、恋や愛は感情といえるのでしょうか。 答えはNOです。

 恋といえば、トキメキやドキドキなどの生理的反応のことを言う気もします。しかし他方、恋をしているからこそ発生する嫉妬や怒りもありましょう。特定の生理的反応として恋や愛を捉えるべきではなく、むしろ感情と呼ばれる生理的反応の原因として機能することがわかります。

 たとえば、あなたが誰かからの「壁ドン」によってドキドキしたとしましょう。それは恋をしている相手からのものであり、喜びとして発生するからであって、壁ドンという原因によって恋という結果が生じているわけではない。また、壁ドンしてきた相手によっては、不利益(のおそれ)と認識してあなたは怒りを覚えるかもしれません。それは恋という原因がない一方、他の感情のトリガーが存在する状況だからです。

 このように、感情を何らかの帰結として説明する見解からは、恋や愛は、むしろ原因であって結果ではないために感情とは同視しえないといえます。

恋とか愛とか

 恋や愛が感情とは異なることはわかりました。でもそうだとすると恋や愛ってのは何か。僕が知りたいよォ、よりにもよって僕に聞かないで。 八百屋に来て肉はどこか聞いてるみたいなもんですよ……? 「恋は下心、愛は真心」とかベタなこと言ったら良いのかしら。

 ……愛や恋が何なのかは自分で決めたら良いのです。それが何か、それを何に向けるか(向けないか)なんて人の勝手でしょう。好きにやれば良いのですが、そうすると長続きしないこともありえます。実際、「推し変」なんてのもあるわけだし、とっかえひっかえするほうが自然ではありますよね。

 だから、愛が永遠には続かないことも少なくない。 愛することは本人の一存で続けられるにしても、愛されることは相手の一存による。さらに、一存といっても、愛し続けるのも難しいものだからこそ拘束力が必要になってくるのかもしれません。自分で決めたんだから自分で続ければ良いわけですが、法による保護だったり何かへの誓いであったりに力を借りる。それがなかったとしたらどうでしょうか……?

おわりに

 さて、恋人と手を繋いだこともない恋愛エアプの俺による恋愛論はいかがでしたか。要するに、何を愛と呼び何に向けるかの自由と、その難しさについて語ったのが以上でした。

 しかしそもそもはアイ何から派生した話でしたね。アイ何からの愛何なんて言ってないからな俺は。 アイドルはファンに愛されるのが仕事。そのためには「相思相愛」を多少なりとも演じる。しかし、「ファンを置きざりにするアイドル」のザリガニョンズは……?見返りの期待できない、拘束力をもつわけでもない、そんななかで彼女たちを愛そうとする猛者は存在しうるのか。

 愛することの自由と困難とを味わうための絶好の相手です。我こそは、と思う方は是非とも今後愛してみてもらいましょう。「そんなの難しすぎるよ……」と思う方、それが普通です。まずはワタクシ、おにぎりを愛するところからはじめてみませんか? ってかラインやってる?