Amezariz Blog

アイドルプロジェクト「アメザリズ」の公式ブログです。

Shorts 動画大爆死の原因を探る

どうも、アメザリズスタッフの Neo です。

先日公開した Shorts 動画はご覧いただきましたでしょうか。

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…あ、違います、そっち↑じゃないです。 コッチです↓

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アナオちゃんがそらちゃんを紹介する Shorts 動画ですが、再生数は大爆死でした。

2024-02-06 時点の再生数

公開から24時間経過していない「BBBB ダンス」の動画に、圧倒的な差で再生数が負けています。

なぜこのようなことになってしまったのでしょうか?今回は、大爆死した動画の裏側に迫っていきます。


目次


製作のきっかけ

製作のきっかけは、いつもどおり、リーダー・なな子アメリカザリガニさんの一声からでした。

アナオちゃんのショート動画が好評なので、引き続きリリースしたいです!!

今回は、アナオちゃんが英語でそらちゃんを紹介する動画にしたいです。

ボイス収録するアナオさんと、音声編集をする私 Neo は、ハイハイ了解といつもどおり二つ返事するのでした。

ボイスチェンジャーの限界

以前のブログ記事でもお話したとおり、アナオちゃんはバ美肉おじさんです。

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ですので、今回も「恋声」というボイスチェンジャーソフトを使って、女声に変換する作業が発生しました。

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前回のアナオちゃん自己紹介動画のボイスチェンジと比べて、今回のショート動画はボイスチェンジしているにも関わらず、男性的なこもったような声に聞こえます。

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‌今回は、ボイチェン後に「DeEsser」というエフェクトをかけたのが原因です。

DeEsser をかけることで「歯擦音」が減るのですが、同時に高音域が削れてこもった音になりがちです。それを EQ で再度持ち上げて補正しようとしましたが、そうするとやっぱり歯擦音が気になるのです。

色々と試行錯誤を重ねてみたのですが、そうした音声エフェクトではどうにもノイズや違和感が取り切れず、今度は「加工による違和感」が上回ってしまいました。

要するに、そもそものボイスがちゃんと録れていないとボイチェンの難易度が上がる、という身も蓋もない結果なのでした。

素人による受肉

ボイスチェンジも難しかったのですが、アバターの受肉も難しかったです。

  • ※ 受肉とは … モーションキャプチャのデバイスやアプリを用いて、自分の動きを 3D アバターに反映すること

今回の受肉では VIRTU というアプリを使いました。

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前回のアナオちゃん自己紹介動画は、ダンス経験豊富なメンバが何十テイクもかけて受肉収録していましたが、今回はスケジュールの都合上、私 Neo が受肉することになりました。

アナオちゃんがそらちゃんを紹介する動画にしたかったので、アナオちゃんのボイスに合わせた動きでアナオちゃんに受肉してから、アナオちゃんの動きに合わせてそらちゃんのアバターに受肉しました。

身体にデバイスをくっつけてモーションキャプチャする場合と比べて、カメラによるキャプチャだと、なかなかアバターを綺麗に動かすのが難しいのです。横を向いたりするとすぐ全身が暴れ回ってしまったり、腕の動かし方によっては胴体に腕がめり込んでしまうようなこともありました。

とにかく、まっすぐ立って腕を自然に動かすことで精一杯でした。‌

こうして、こもったおじさん声のアナオちゃんが、視線の合わない首が傾いたそらちゃんを紹介する動画が出来上がってしまったのでした。

背景チョイスの悪さ

アバターの動画を撮影した時点では、背景はグリーンバックでした。

作りかけ。

ここでなな子さんからオーダーが入ります。

あーーー!ロゴ置きましょう!

アメザリズのロゴでいいわよ!いいわよ!!

なんかで上のスキマ埋めといたらいいやろ。

ハイハイ了解……ということで、アイドルグループ「ザリガニョンズ」のロゴが未作成だったため、作成できていた運営組織「アメザリズ」のロゴを配置することになりました。

背景色についてもオーダーが入ります。

(メンバ間でのタスク整理に利用している) トレロの背景色みたいな薄いピンク色になりませんか?

ハイハイ了解……ということで、言われるがまま、背景色を薄ピンクに変更しました。

なんこれwwwwww

何これwwwwwwww

ロゴが隕石みたいwwwwww

いいかwwwwww

ということで、なな子さんのツボには入ったようなので、動画公開となりました。

ドンしまーーーす!

主体性のなさ

動画公開直前、デザイナーチームからダメ出しもあったのですが、なな子さんの仰せのままに動いていたところ、細かな点に目が向かないまま公開に至ってしまいました。

改めて公開された動画を見てみると、ボイスは不自然、アバターの目は虚ろ、クロマキー処理はお粗末、頭上には何らかの惑星が浮いているという、シュールを通り越してただただ不出来なだけの動画がそこにありました。

「トーン・アンド・マナー (トンマナ)」をはじめ、デザイン面での概念や用語を知っていれば、そうした違和感に自分でも気付けていたかもしれません。

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なな子さんが始めたプロジェクトですので、なな子さんの指示に従うのが筋だと思っていたのですが、自分の考えを持たないまま行動すると、より良く出来たかもしれない作品が、お粗末な作品になってしまったのでした。

指示だけ聞いて動いている内は、良いモノは出来ない。主体性を持って、時に「コレってシュール過ぎませんか?」と問いかけることも必要だと、強く感じたのでした。

デザイン眼ほしい。